あなたに鋼の牙をあげる。揺るがない氷の目をあげる。
恐怖を超えていくための、怒りと哀しみと希望をあげる。
だから戦いなさい。
Phantom
〜Phantom of inferno〜
ニトロプラス

操作性
未読既読を識別するスキップ、バックログを装備。
サウノベ系のゲームとしては及第点。

音楽
とにかく使い方が上手い。
音楽に限らずこのゲームの演出は「普段は地味なのに美味しい所は持って行く」と言った感じ。
音楽はゲーム中は基本的に黒子に徹するにもかかわらず
オープニングとエンディング、一騎討ちのオルゴールなどここぞ！
という所で大きなインパクトを残して行く。
銃などの効果音も良く凝っているのも大きな特徴。

システム
ウィンドウに文字が表示されるサウンドノベル。
プレイヤーは選択肢を選ぶ事しかやる事が無い上、
ほぼ１本道のためゲーム性は低い。

設定・シナリオ
とくに奇抜なストーリーと言うワケではないので、
分かる人には一章から全体の構成が見えてくる可能性すらある、
そのかわり丁寧に描かれている。
根拠をもって行動するキャラクター達の口から出てくる言葉は、重い。
銃に関しては演出としては抜群の効果をあげている、
銃とキャラクターがなにかしら関連していたりというのもそのひとつ。
専門的な面でいろいろ有るようだが映画的演出の一言で片づけられるレベル。
後ほぼ１本道で分岐はあまり無い。

独創性
ＰＣゲームではワリと珍しいハードボイルド。
拳銃の使い方まで気を使った繊細さは、
このゲームならではの物と言えるでしょう。

全般
情報に触れた瞬間これは！と惹きつけるものを持っていた作品。
ノベル型ゲームでこれほどのでハードボイルドな作品は、
家庭用にも存在しないと思うので独創性という観点からも評価できる。
ストーリーがキャラクターよりも、
先に来ているため間口がかなり広い事も魅力。
ボリュームと言う意味では満足できるが、
分岐と言う点を含めゲーム性は低い。

得点８点

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