「楽しかったよ」と彼女は微笑んだ。
残される者の気持ち。去りゆく者の気持ち。
アズラエル

サヴァイヴ

操作性
既読スキップ、メッセージスキップ、
オートモード、バックログ参照機能があります。

バックログ参照機能はあまり古くまで残してくれないので
ちょっと使い勝手が悪かったのですが
インストール後はＣＤなしで起動可能なのはグッド。

ただインストールの容量が約１ＧＢってのは
本編の長さと比べていやに大きいと思います。
なぜでしょう。やはり次回作の宣伝分ですかね？


音楽
暗めの曲を中心に全体の質は高いと思います。
楽曲もゲームと良く合っているのではないでしょうか。

特にオープニングムービーの出来はレベルが高い印象。


システム
ノベルタイプのアドヴェンチャー。
選択肢選び以外やる事はなしで、選択肢の数も少ない。

オートモードがあるため益々やることがないゲームではあります。


設定・シナリオ
悪魔に魅入られ
命を奪われるところだった主人公は
死神によって命を助けられるという
数奇な運命の持ち主である。

しかし、その事が原因で
「死神」は能力を失ってしまう。
そのため能力が完全に回復するまでのあいだ
死神の代わりに死んだ魂の回収や
死の告知をすることが
少年の生業となってしまう。

さまざまに『死』の運命を背負う少女たち。
彼女たちとの出会いから
ある思いにたどり着く主人公。

そして死神は、新たな告知対象を告げる…。


ひょんな事から死神の代行をする事になった主人公、
死を告げる相手の中には少年がよく見知った女性の姿も……。
というのが主なシナリオの流れ。
突っ込みたい所はそれなりにありましたが、
死という重いテーマを淡々と貫いたのはよかったと思います。

ただシナリオの展開は章によってヒロインが違うタイプなので。
結果的に短期間で次々恋人を乗り変えることになる
主人公に対して疑問を覚える人もいるかもしれませんね。

個人的にマッチョで渋い死神（♂）が好きです。
妖艶な悪魔も良いですけどね。


このゲームの最大の問題はボリュームの薄さでしょうか。
「２８００円と言う安さ」で「次回作の宣伝のための体験版」
としての位置付けを考慮しても薄いものは薄い。

コンシュマーのシンプル１５００シリーズ程度の印象なので、
どうにもこうにも惜しい点ですね。


独創性
以前だしたオムニバスに収録されていたゲームのスピンアウト。
２８００円という値段設定はなかなか英断でしょう。


全般
基本的に救いがなく硬派に纏められたシナリオや
演出なども良く出来ていると思います。

問題はやはりシナリオの薄さでしょうか。
もちろん闇雲にボリュームを上げれば良い
という話でもないのですけどね。

確かに新規ブランドの実力を見せるには十分の出来だとは思いますが
ピンとしてみるとやや力不足で帯に短し襷に長しな所はあるかもしれません。


得点７点

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