闘神都市

操作性
ダンジョン探索型RPG。
街の中はコマンド選択型ADVで移動したりする。
オートマッピングですが階を移動したりしたらマップは消えて最初からやり直しです。
ダンジョンの形は変わってたりする事はないので、慣れればそれですむ話ではあるのですが
折角地図ができたのに次来た時は消去されているのは少し寂しかったり。

1990年発売と非常に古いだけあり、さすがに操作性に難があります。
街の中を移動するにもコマンドの選択する回数がむやみに多く面倒くさかったり
装備したりやアイテムを使ったりもしにくい、ロードも一端ゲームを終了しなければいけないなど。
コマンド周りが洗練されてないということです。

あと「調べる」のレスポンスが非常に悪く
フィールド上のグラフィックが小さいのとがあいまってかなり困りました。

昔のゲームらしいといえばエンカウント率の高さも上げられるでしょう。
一歩動くだけで即戦闘ということもままありました。
まぁ、戦闘そのものはテンポがよく、サクサクと終わるんですけど。

全体の難易度はそれ程高くなくRPGとしてはしっかり作られていると言えるでしょう。


音楽
曲名はわかりませんがラストダンジョンの物悲しげな音楽がいいですね。
あとは闘神都市の町の音楽は聞く回数も多くて印象に残ります。


システム
ダンジョンを延々と潜って戦闘やイベントをこなして
既定の日数がきたら闘神大会の試合にでて勝利をおさめていくのが流れ。

特徴的なのは戦士レベルと魔法レベルというものがあること。
直接攻撃で敵を倒すか、魔法で倒すかでそれぞれのレベルが上がっていきます。
上がる能力値に差があるだけであまり意識する事はないですね。
魔法レベルが低いと使えない魔法があるということもないですし。

あと、らしいのは、女の子モンスターの捕獲と売買w
それに伴う「悪事」ポイントの存在かな。一応。
悪いことすると「悪事」のポイントが上がるのですがデメリットはほとんどないです。
レベル上げに必要な経験値があがるだけだったはず。


設定・シナリオ
ある日戦士カスタムは、グリーンハニーに襲われている馬車を助けた。
そこにはクミコという女の子が…。
彼女は闘神大会で優勝して将軍になったきり消息不明になっている彼女の父親を探す為に、
一緒に大会に出場してくれる剣士を探していたという。
常々力試しに出場したいと思っていたカスタムは、クミコと共に闘神大会に出場することに。
そして、ともに彼女の父親はなぜ帰ってこなかったのかをさぐる事になる。

闘神大会と言うのは優勝すると数々の名誉と金銀財宝を手に入れることができるのですが
反面、美しい女性をパートナーにして参加しなければならず
さらに勝者は敗者のパートナーを一晩好きにできると言うルールがあります。
一応進行役のキャラクターに「大事な人間をかける事により迫真性を高める」と説明されているのですが
その直後に同じキャラが「実はHゲームだから」と片付けている事からわかるように
基本的に全体を貫いているのは軽くてお馬鹿なエロマンガ的なノリです。
そんなHシーンも大概はあっけらかんとしていて、むしろノリノリだったりするケースも。
バカゲーというわけではないのですがいい意味で軽いというか、気楽な展開が多いですね。

全体として丁寧に伏線を回収していくので
予定調和なストーリーというか特別奇をてらう事のないものです。
ストーリーの求心力が特別高くない中で、すこし飽いてきたなーという時に、
えちぃなものも、シリアスなものも、上手にイベントが用意されていて、
そのあたりバランスはお見事の一言です。


独創性
このゲームで個性的だと感じたのは、基本的にはお手軽なダンジョン探索RPGなのですが
Hゲームであることに対してとても真摯なことです。
いろいろなアイデアを惜しみなく投入して、Hなイベントをシナリオ面からはもちろん
システム面からも少しでも増やそうとする姿勢が、家庭用とは一線を画した独特な作品に仕上げています。

僕がプレイしたときに既に発売から16年もたっているのですが、
今までプレイしたゲームでこういう姿勢をあまり感じた事がなかったのでとても新鮮でしたね。


全般
グラフィックはファミコンの末期くらいをイメージですし
操作性にも問題があったりと今やるには問題もそれなりに多いです。
逆に言うと古いゲームであるが故の大きな問題はコレらだけともいえます。

現在でもプレイに耐えうるかと言われれば、それはイエスでしょう。
難易度のバランス、プレイのテンポの良さ、ストーリーの良さなど
ゲームとしての生命線である部分の完成度が高い優れた作品だからです。
（バグもありますけどねw）

現在はアリスソフトの「配布フリー宣言」をうけて無料で
ダウンロードする事ができますのでゲームの歴史に浸りたい方などは是非どうぞ。


得点８点


『闘神都市』登場人物紹介
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