メイド達が噴き出す（？）色んな色のシャボン玉を
「並べて」「揃えて」「消して」いこう！
ぱずるＤＥメイド

まりも

操作性
画面が固定されたフィールドを「画面下」から「画面上」に向かって流れていく
２個一組もしくは３個一組のシャボン玉（ブロック）を操作して、
次々に繰り出されるといった課題をクリアしていくタイプの落ち物パズル。
『ぷよぷよＳＵＮ　決定盤』の「とことんなぞぷよ」に近いですね。

一応、２人対戦モードやとことんプレイモードといったものもありますが、
与えられた課題をこなしてステージクリアをしていくストーリーモードが基本となっています。


●主な操作
画面はフルスクリーン固定。
ゲーム中の操作はゲームパッドに対応していますが、
基本的にはキーボードのみで、マウスには非対応です。

ゲーム中の操作は以下の通り。



	

		

	

		
パズルパート
	
	

		
カーソルキー
		
ブロックの移動
（↓キーは未使用）

	
	

		
Zキー
		
ブロックの左回転
	
	

		
Xキー
		
ブロックの右回転
	
	

		
Escキー
		
ゲームの一時停止
	
	

		
Alt＋F4キー
		
強制終了
	

		

	

		
パズルパート以外
	
	

		
カーソルキー
		
カーソル移動
	
	

		
Zキー
		
決定
	
	

		
Xキー
		
キャンセル
	

	



また「セガテトリス」をはじめとした一般的なテトリス（感想文で言うと『ザ・テトリス』）や、
『ぷよぷよ』とは違い、ブロック接地時に“遊び”の時間がありません。
接地した瞬間にロックされ、動かせなくなり、すぐ次のシャボン玉の操作に移ります。


パズルパートの合間の幕間劇はＡＤＶのスタイルで進行します。
読み返し機能や既読スキップはなくメッセージスキップは手動スキップのみですが、
テキスト量の少ないゲームですので特に問題ないでしょう。


音楽
明るく元気な曲が多いです。
全体としては可もなく不可もなくといった所。


システム
画面下のスタートラインから出現して、フィールドを画面上に向かって流れていく
２個一組もしくは３個一組のシャボン玉（ブロック）を操作しながら、
シャボン玉を組み合わせて消していくタイプの落ち物パズル。

ブロックの出現位置は基本的にランダムですが、画面下のチビキャラの位置によって
次のブロックがスタートラインのどの列に出現するかわかるようになっています。

画面下のスタートラインまで積み重なった列が発生する。
ストーリーモードでタイムアップ。
或いは、とことんプレイモードで９９分が経過するとゲームオーバーとなります。


●変化玉
発生したブロックが一定の個数に達し、画面右にある変化玉ゲージが満タンになるか、
設定された禁じ手に抵触した場合は、フィールド上に変化玉が出現します。
変化玉は『ぷよぷよ』でいう所のおじゃまぷよ相当し、消しや連鎖を妨害します。


●課題と禁じ手
『パズルＤＥメイド』には、ステージ毎に課題と禁じ手があります。

課題は「〜連鎖をしろ」「何点以上のスコアを稼げ」といったクリア条件。
ストーリーモードの場合は制限時間内に３〜５個の課題を達成すると
ステージクリアとなり、次のステージへ進みます。

禁じ手は、早い話がそのステージでやってはいけない事です。
「五つ同時消し禁止」「三連鎖禁止（四連鎖以上は可）」など、
特定の消しや連鎖が発生した場合に変化玉が出現します。

なお、変化玉の出現の仕方や禁じ手の種類は
相手となる女の子によって異なっています。


「ぷよぷよと同じ所、違う所」
ブロックの流れる方向が上下逆さまといった違いはあるものの
シャボン玉が縦横に４個連続して繋がるとシャボン玉が消滅する、
消えたシャボン玉と同列で下側のシャボン玉が隙間を埋めるように上昇するなど
『パズルDEメイド』の基本的なルールは『ぷよぷよ』をベースしています。

このうち、大きな違いが２点ほど。


１つ目はブロックの出現位置。
『ぷよぷよ』だとＮＥＸＴぷよは必ず左から３列目に出現しますが、
『パズルＤＥメイド』の場合ＮＥＸＴブロックが
どの列に出現するかは基本的にランダム。

ただし、画面下のチビキャラの位置によって
ＮＥＸＴブロックがどの列に出現するかわかるようになっています。

２つ目はおじゃまぷよに相当する「変化玉」。
出現ブロックが一定数に達し、画面右にある変化玉ゲージが満タンになるか、
設定された禁じ手に抵触した場合に、ペナルティとして変化玉が発生します。

なお、変化玉の出現の仕方や禁じ手の種類は
相手となる女の子によって異なっています。

変化玉の特徴として、
隣接するシャボン玉が消えると変化玉がシャボン玉になろます。

変化玉がどの色になるかは、
隣接していたシャボン玉の色によって決まり、変化の仕方は以下の通り。


	

		
隣接していた
シャボン玉の色
		

		
変化玉が変わる
シャボン玉の色
	
	

		
青
		
⇒
		
赤
	
	

		
赤
		
⇒
		
黄
	
	

		
黄
		
⇒
		
緑
	
	

		
緑
		
⇒
		
オレンジ
	
	

		
オレンジ
		
⇒
		
青
	


このため、シャボン玉の配置次第では
変化玉を利用した大連鎖を組む事も可能です。


「プレイ雑感」
制限時間や禁じ手に注意しながら
シャボン玉を積み上げながら課題をクリアのは面白いですし、
基本的にぷよぷよタイプのゲームシステムですので、
ルールがわかりにくいという事は特にありませんでした。

ただ、操作性の不満が幾つかありますね。


●変化玉の変化
まず、変化玉の変化の法則が覚えにくい事。
自分はメモ書きしておかないとダメでした。


●変化玉がいきなり降ってくる！？
次に、ゲーム開始の女の子の選択画面でしか禁じ手を確認できないので、
遊んでいて禁じ手の内容を忘れてしまいがちです。
さらに、禁じ手に抵触した際の演出が殆ど無いので、
禁じ手に抵触していざ変化玉が振ってくるという段ときに、
突然振ってきたように錯覚して、戸惑ってしまいます。

また、画面右の変化玉ゲージが満タンになったさいも同様です。
満タンになった時の演出が弱いので、変化玉がいきなり降ってくるかのように感じやすいのです。

プレイヤーに「演出などを使い、何が起きたのかわかりやすく伝える」という情報伝達の部分に、
総じて製作陣の意識が薄かったのは残念です。


●面食らう
高く積み上がった列にシャボン玉が出現したり、
変化玉が発生してラインオーバーになると、
いきなりシャボン玉が消え始めてゲームオーバーになります。

なんのシャボン玉が、どこでラインオーバーになったのか、確認する間がないため、
突然ゲームオーバーになったかのように錯覚して思わず面食らってします。
まあ、これも上記の「演出などで、何が起きたのかわかりやすく伝える」という部分の欠如です。

この場合は、ブロック接地時のいわゆる“遊び”の時間が
殆ど存在していない事と、大きく関わっていると言えるのかもしれません。


●カーソル初期位置
ほかにもコンテニュー画面で「ＹＥＳ／ＮＯ」の選択が表示された時に
カーソルの初期位置がＮＯに設定されているため、
誤ってＮＯを選択してしまった事が何度かありました。


設定・シナリオ
とある森の中に迷い込んだ主人公は森の中で３人のメイド達に出会う。
彼女達が言うにはこの森はメイド以外立入り禁止で、
更に彼女達の姿を見た者は彼女達の出すゲームをクリアするまで帰る事ができないという。
彼女達に勝った場合は何でもさせてくれるとも語り、主人公はゲームに挑む事になった。
果たして主人公はゲームに勝つ事ができるのだろうか。


以上。
要するに、「ステージクリア⇒ご褒美Ｈ」です。


独創性
『ぷよぷよ』タイプの落ち物パズルのゲームシステムを
それなりに上手に換骨奪胎しているゲームです。

『ぷよぷよ』型の落ち物パズルは、ジャンル全体で作を重ねるごとに
ブロックが落ちてくるまでに考えなければいけない事が増えてしまう複雑化の傾向が強くありました。
（「パックマン」を製作した岩谷徹さんの言葉を借りれば“ジャンルの進化型ゲーム”ですね）

しかしこの『パズルDEメイド』は、そのような複雑化による、しんどさがありません。
問題は色々ありますが、全体としては
課題クリア型のパズルに、うまくアレンジさせているといって良いのではないでしょうか。

なにせ、『対戦が終わらない１号』・『２号』とか、
『特殊なブロックを狙って連鎖に組み込めなくてウザイ』とか、
『落ちてくるボールの動きを把握できない』とか、『両替ルールが複雑すぎてついていけない』とか、
遊んでいてしんどかった落ち物パズルゲームは色々ありましたから……


全般
点数は７。

少なくない欠点がありますが、
遊んでいてしんどくない落ち物パズルなので気軽に遊べるタイトルです。

基本的に簡単なゲームですが、
調子に乗って連鎖やスコアを狙い過ぎると、あっさり自滅することもしばしばなので、
難易度もそれなりに取れているのではないでしょうか。


得点７点


関連感想文
ぷよぷよＳＵＮ 決定盤(PS)
す〜ぱ〜ぷよぷよ(SFC)

SuperLite1500シリーズ　ザ・テトリス(PS)
新型くるりんＰＡ！(PS)
でろ〜んでろでろ(PS)
進め！対戦ぱずるだま(PS)
めざせ！戦球王(PS)
両替パズル もうぢゃ(PS)


参考資料
岩谷徹『パックマンのゲーム学入門』エンターブレイン　2005年

戻る